Willを構えられる、デルバーも1マナハンデスも採用しているUBxデッキでの話。(UB Delver、BUG Tempo、Esper Tempo、Grixis Delver etc.)

どちらが正解とかそういう話ではなくてプレイングの癖のようなもの。
自分の場合、表題のような場面でも秘密を掘り下げる者や死儀礼のシャーマンなどのクリーチャーから優先して出したくなる。
1ターン目にハンデスからスタートする動きはとても強い。相手がコンボでも2ターン目のブッパを阻止できるかもしれない。相手の重要な一手を予め摘んでおくこともできる。
少なくとも、初動から相手より多くの情報を得ることでその後の展開を有利に進める手助けにはなるはずだ。
対して、1ターン目にクリーチャーを出しても大抵は除去や壁で対処されてしまうのが関の山だろう。
もし相手が『数ターンあれば即死を狙えるコンボデッキ』や『5ターン先にはゲームを牛耳れる重コントロールデッキ』であれば、不利な競争にかろうじて勝つための貴重な戦力になることもあるかもしれない。だが1ゲーム目の第1ターンにとる行動にしては、それだけでは根拠が弱すぎる。
自分がクリーチャーから出したくなる理由はもっと他のところにあるのではないだろうか。

ハンデスには賞味期限のような、最大効果を得られるターンの限度のようなものがある。
ターンが長く経過してしまえば、相手のハンドが土地ばかりになったり空っぽになったり、ハンドに干渉することに意味のなくなる時がいずれはやってくる。
対して、クリーチャーならいつ出そうと相手を倒すために少なからず貢献してくれる。
ただしクリーチャーにとっても、その効果を有効に使うために適した時間帯というものがそれぞれに存在していると考えられる。
極端なのは野生のナカティルやゴブリンの先達のようにコストに対してサイズは大きいがよりマナコストの高い強力なクリーチャーの前では無力なものと、タルモゴイフや聖遺の騎士のように墓地が肥える中盤以降になると途端に凶悪になるクリーチャーとの比較である。
秘密を掘り下げる者も死儀礼のシャーマンも、基本的には前者の仲間だろう。と言ってもゴブリンの先達等のように極端ではなく、秘密を掘り下げる者は飛行を持っているためより大きなクリーチャーがいても越えられるし、死儀礼のシャーマンは序盤に出してしまった方が墓地掃除の効果もマナ加速の効果も大きくなるがブロッカーを無視してライフを削る役目もできるので中盤以降に出しても悪くない。だができるなら序盤に出して相手にプレッシャーをかけていきたいものだ。
相手からしてみれば、秘密を掘り下げる者にしろ死儀礼のシャーマンにしろ放置は出来ない危険なクリーチャーのはずで、第1ターンに見かけようものなら何らかの対抗策を考えるだろう。
秘密を掘り下げる者であれば裏返る寸前に農場送りにしたり、死儀礼のシャーマンであれば召喚酔いが明ける前に焼いてしまったり、方法はデッキによって様々だが何かしらのリアクションはとるのではないだろうか。
まったく対処されないのであればこちらの持つ妨害手段である打ち消しやハンデスを全て相手の行動に向けられるため、最初のクロックだけで勝ててしまうこともあるだろう。
そもそも自分はハンデスを前方確認だけのために使ったり、打ち消しを自分のクリーチャーを守るために使ったりするのが嫌いだ。できることならしたくない。
こう言うと、まったくクロックパーミッションの戦術に性格が合ってないようにも聞こえるがそうとも限らない。
UBカラーはハンデスも打ち消しも持つデッキであると言うことがポイントで、初動から必ずしもハンデスを撃たなくても相手が不用意に序盤からブッパしてくるならWillを構えておきさえすればいい。
相手が慎重に手札を作り上げようとするなら、ハンデスはいつ撃ったとしても強くなる。
このように、ハンデスと打ち消しの双方を相手に意識させることで最小限の打ち消しだけを構えながらじわじわハンドを責めていくことができる。
その戦術をより勝利に近付けるために、1番始めにクロックを出すという選択を好むようになったのではないかと思う。
確かにクリーチャーを守るための打ち消しを持たずにただ戦場に出すだけでは弱いだろう。
しかし相手の意識を目先の驚異に向けさせ、その間にハンドを整えながらハンデスを撃つための隙を作る役割を兼ねるのであれば十分と言える。そして余裕ができたら改めて直接的な驚異を場に出せばいいのだから。
そんな風に自分は考える傾向にあるため、クリーチャーを先に出したくなるのだと思うが、人それぞれ違う考えも持っているはずだろう。
人の頭の中は覗けないのでわからないが、自分の考えなら突き詰めれば突き止めることもできるだろうと思いこんなことを書いてみたけどなかなか面白い作業だった。
プレイングの正解を見つけようと考えるだけじゃなくて、自分の思考の癖からプレイングの根拠を探る作業も大事なのかもしれない。

コメント

HAL
2012年11月2日3:09

なかなか面白いアプローチですね。
自分はプレイングの根拠以前にミスぷがまだあるので
なんとも歯がゆいです。

poporon (fumi)
2012年11月2日7:54

ありがとうございます。

ただ自分の場合も敗因は単純なミスであることが多いです。
圧倒的に練習が垂れていないのと、試合中に集中力が切れてしまうのが原因だとは思うのですがなかなか現状から抜け出せずにいます。
判断ミス以前の単純なミスは、一人まわしを増やすことでも予防できるかなと実践してみてはいますが、なかなか‥
お互いがんばりましょう★

紅武者
2012年11月2日19:00

難しい話ですねぇ。
おっしゃる通り1マナ滞のカード同士の優先度によって決まると思います。

事前に分析しておくのは大事なんですね。練習とはこういうことか。。

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