あまり実績もなければ実力もほどほどな1プレイヤーでしかありませんが、自分のブログなのですからたまには偉そうなことも書いてみたいと思います。



レガシーでグリクシスカラーのテンポデッキとして1番ポピュラーなのはGrixis Delverと呼ばれるものでしょう。

// Deck: Grixis Delver, a Legacy deck by Van den Bulk Steve.dec (60)

// Lands
1 Flooded Strand
1 Island
2 Misty Rainforest
2 Polluted Delta
2 Scalding Tarn
1 Tropical Island
3 Underground Sea
3 Volcanic Island
4 Wasteland

// Creatures
3 Dark Confidant
3 Deathrite Shaman
4 Delver of Secrets
1 Grim Lavamancer
4 Young Pyromancer

// Spells
4 Brainstorm
4 Daze
1 Dismember
1 Dreadbore
3 Force of Will
3 Gitaxian Probe
4 Lightning Bolt
2 Ponder
4 Stifle

// Sideboard
SB: 3 Cabal Therapy
SB: 1 Engineered Explosives
SB: 3 Flusterstorm
SB: 1 Izzet Staticaster
SB: 1 Notion Thief
SB: 1 Perish
SB: 1 Pyroblast
SB: 2 Rakdos Charm
SB: 1 Red Elemental Blast
SB: 1 Relic of Progenitus

その名の通りDelver of Secretsを基点にした早い攻めの純粋なテンポデッキだったものが、Young Pyromontherを得て面の強さも獲得しました。
多くのデッキは『攻めきれないと途端にアド面で差をつけられて負けてしまう』という弱点を補うためにDark Confidentを採用し、やや中速に寄った構築になっています。
True-Name Nemesisの登場で増加してしまった軽量全体除去の影響をもろに受け、現在ではやや厳しい立ち位置に立たされています。


Grixis Delverと同じかそれ以上によく見るデッキとして4c Delverがあります。
これはグリクシスカラーを含み、カード構成もよく似ていながら全くの別物として扱われます。
大きな違いは、よりタイトで割りきったマナ基盤ももちろんですが、パッと見でもわかる違いとしてTarmogoyfの有無があります。
よりお手軽で大きなプレッシャーをかけられるクリーチャーとしてこれに勝るものは未だにないということなのでしょうか。
Abrupt Decayをメインから積極的に採れることもこのデッキタイプの魅力の1つではないでしょうか。
Abrupt Decayに限らずテンポデッキとして欲しいパーツをどれも惜しみ無く採用できる強みがありますが、それは同時にマナ基盤の脆さを招き諸刃の剣にもなります。

// Deck: Die bUrg, a Legacy deck by Elie Jeannerat.dec (60)

// Lands
1 Badlands
4 Polluted Delta
4 Scalding Tarn
2 Tropical Island
2 Underground Sea
1 Volcanic Island
4 Wasteland

// Creatures
4 Deathrite Shaman
4 Delver of Secrets
2 Tarmogoyf
2 True-Name Nemesis

// Spells
2 Abrupt Decay
4 Brainstorm
4 Daze
4 Force of Will
4 Lightning Bolt
4 Ponder
2 Spell Pierce
2 Spell Snare
4 Stifle

// Sideboard
SB: 1 Ancient Grudge
SB: 2 Fire Covenant
SB: 2 Flusterstorm
SB: 1 Golgari Charm
SB: 1 Grafdigger’s Cage
SB: 1 Life from the Loam
SB: 3 Pyroblast
SB: 3 Submerge
SB: 1 Vendilion Clique

形としてはTrue-Name Nemesisを積極的に採用していくのが好ましいのかもしれませんが、マナ基盤にさらなる負担を掛けることになり扱いは難しいと思います。


上の2種に比べればやや知名度は下がるかもしれませんが、以前より脈々と形を変え存在し続けるグリクシスカラーのデッキがもう1つあります。
Feastalkerと呼ばれるもので、元はその名の通りUB Feariesが変型してTombstalkerを採用したものだと思われます。
Tombstalkerの打点を活かすためか、いつしかtRでLightning Boltが採られるようになりました。
現代版はこれにDelver of Secretsが追加され、さらに速度を速めています。

// Deck: Faestalker, a Legacy deck by Ripault Terrence.dec (61)

// Lands
1 Badlands
3 Bloodstained Mire
3 Polluted Delta
2 Scalding Tarn
4 Underground Sea
3 Volcanic Island
4 Wasteland

// Creatures
4 Delver of Secrets
3 Tombstalker
4 Vendilion Clique

// Spells
4 Brainstorm
4 Daze
4 Force of Will
4 Forked Bolt
4 Lightning Bolt
4 Ponder
3 Spell Pierce
3 Thoughtseize

// Sideboard
SB: 4 Bitterblossom
SB: 1 Dismember
SB: 2 Engineered Explosives
SB: 2 Massacre
SB: 2 Pyroblast
SB: 1 Red Elemental Blast
SB: 1 Rough // Tumble
SB: 1 Thoughtseize

デッキ内のほぼ全てのクリーチャーが飛行を持つためTarmogoyfをはじめとした地上の壁では止まりません。
弱点はTombstalker以外のクリーチャーがどれも小粒なので、Tombstalkerがクロックとして機能するかどうかがそのまま勝敗に影響してしまうことです。
このデッキにとってTrue- Name Nemesisの存在は立ち塞がる壁ではなく大きな可能性そのものでしょう。


冒頭で紹介したGrixis Delverの亜種で海外ではあまり見られない構成のデッキがもう1つあります。
ちょうどYoung Pyromonther採用型GrixisDelverとFeastalkerの中間のような、打点に意識を持ちつつ面でも展開できる強みを持ったデッキです。
2013エターナルフェスティバルでLEDさんがベスト8という結果を残してくれたことでやや知名度が上がりました。

UBR Delver

【Main】

1 Bayou
4 Bloodstained Mire
4 Polluted Delta
3 Underground Sea
3 Volcanic Island
4 Wasteland

4 Delver of Secrets
1 Tombstalker
3 Young Pyromancer
4 Deathrite Shaman

4 Brainstorm
3 Daze
3 Force of Will
3 Gitaxian Probe
1 Preordain
3 Ponder
3 Stifle
1 Spell Snare
3 Cabal Therapy
4 Lightning Bolt
1 Forked Bolt

【SideBoard】

2 Spell Pierce
2 Submerge
1 Forsaken Wastes
1 Perish
1 Surgical Extraction
1 Ancient Grudge
2 Red Elemental Blast
1 Abrupt Decay
2 Izett Staticaster
1 Engineered Explosives
1 Pithing Needle

何故True-Name NemesisではなくYoung Pyromontherでなくてはいけないのか。
同じやや重く防御的なカードで役割が似ているのに、なぜ単純に強いカードを選ばないのか。
もちろん、Cabal therapyやGitaxian Probeとのシナジーもあります。ですがそれだけではまだ弱いでしょう。
それなのになぜYoung Pyromontherでなくてはいけないか。それは本来Delverを軸にしたデッキが点でしか攻められないのに対し、Young Pyromontherを採用することで部族デッキ並に爆発的に面でも展開できるデッキへと変えることができるからです。
実際この特性から、本来打点や展開力では劣るゴブリンやマーフォークにも真っ向から打ち勝つことができるようになりました。
もちろん軽量全体除去に引っ掛かるクリーチャーが多くなるため、現在のメタでは向かい風は大きいです。ですがTombstalkerを大事にプレイすることで、そのようなゲームでも流れを変えることができるはずです。

自分はこのデッキを作り今に至るまであまり形を変えず使い続けています。
それはこのデッキがまだまだレガシーの環境で大きな勝利を狙える強いデッキだと信じているからです。


最後に今現在の自分のデッキについて書いて終わろうと思います。

// Deck: Crosis Delver (60)

// Lands
2 Badlands
1 Bloodstained Mire
4 Polluted Delta
4 Scalding Tarn
1 Tropical Island
3 Underground Sea
1 Volcanic Island
3 Wasteland

// Creatures
4 Deathrite Shaman
4 Delver of Secrets
2 Tombstalker
3 Young Pyromancer

// Spells
4 Brainstorm
3 Cabal Therapy
1 Crosis’s Charm
3 Daze
2 Force of Will
3 Gitaxian Probe
2 Hymn to Tourach
4 Lightning Bolt
4 Ponder
2 Stifle

// Sideboard
SB: 2 Ancient Grudge
SB: 1 Engineered Explosives
SB: 1 Force of Will
SB: 1 Forsaken Wastes
SB: 1 Krosan Grip
SB: 1 Liliana of the Veil
SB: 2 Pyroblast
SB: 2 Spell Pierce
SB: 2 Surgical Extraction
SB: 2 True-Name Nemesis

まず名前をCrosis Delverと改めました。
SCGで結果を出したボブ型Grixis Delverの影に隠れたこのデッキと、同じ色の組合せでありながらなぜかデッキの呼称としてはGrixisばかり使われてあまり呼ばれないCrosisとを重ね合わせて名付けました。

Force of WillとStifleを2枚までに減らした代わりにHymn to Tourachを採用しました。あまりメタ上位のデッキばかりにこだわらず幅広いデッキに対して強みを持てるようにするためです。もともと2マナ域が薄くマナを余らせる場面も多かったので使い勝手が良いです。

赤マナ源をBadlands2・Volcanic Island1としています。これはデッキのキーパーツであるTombstalkerをスムーズに展開することを優先したかったからです。

メインの追加除去としてCrosis’s Charmを採用しています。デッキに1枚は確定除去が欲しかったこと、アーティファクト1枚に完封されることを防ぐため、そして厄介なパーマネントを1時的にどかし最後の数点をもぎ取るための3つの理由がそのまま3つのモードになっています。
(使っていてこれ1枚が勝負を決めることが何度もありました。重いですが必要になるのは勝敗の行方が際どい中盤から終盤にかけてなので気になりません。)


Patoriotしかり、Team Americaしかり、RUG以外のテンポ系デッキでは純粋なテンポデッキとして振る舞い続けて勝利することはなかなか難しいです。それぞれがそれぞれに創意工夫を繰り返し独自の進化を遂げて今の形があるのです。

そのなかでUBRというカラーパターンでは未だに数多くの亜種がそのままの形で存在し続けています。
自分はこのままそれぞれがそれぞれの得手不得手を踏まえて、それを補う形で進化し続けていくのではないかと考えています。
なのでそれらを一括りにGrixis Delverとだけ呼ぶのではなく、ちゃんとそれぞれに名前をつけて別々のデッキとして扱いたくなるのです。

コメント

しもべの一人、H
2014年2月26日11:54

>《クローシスの魔除け》
これは《グリクシスの魔除け》ではダメなのですか?全体強化がパイロマンサーと在っている気がするのですが。

poporon (fumi)
2014年2月26日18:21

>しもべの一人、Hさん
はい。グリクシスの魔除けの3つ目のモードはゲームをひっくり返す可能性を持っていて非常に魅力的だと思います。
ですがクリーチャー除去のモードが-4/-4というのがコストの重さと合間って1番目障りなタルモを退かせない事態に陥りやすく微妙でした。
今は石鍛冶も多く、奇跡などが罠の橋を積んでいることも多いので茶割りとして使えることも重要と考えています。

しもべの一人、H
2014年2月26日23:06

なるほど。

滝政人
滝政人
2014年2月27日0:10

非常に興味深い内容でした、勝手ながらリンクさせていただきました

poporon (fumi)
2014年2月28日18:54

>滝政人さん
自分の興味関心に片寄った内容で、書いてて「誰得?」と感じるばかりでしたがそう思っていただけたなら幸いです☆

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